ハッピーバースデー&ドワンゴ退職

はじめに

ハッピーバースデートゥーミー
ハッピーバースデーディア僕
今日2月20日は僕の誕生日です。
10年ぶりに新しい職場で迎えた誕生日なのでblogを書こうと思います。

そう、ドワンゴの退職エントリです。
と言ってもやめたのは去年、2019年6月で本当はその時に退職エントリを書いてたんですが
今公開するとまずいかなと思って出すタイミングを見計っててました。
www.itmedia.co.jp

ですがちょうど黒字化したようですしいいかなと思って公開します。

何やってた人なの?

というわけでちょっと自己紹介します。
2009年4月に新卒で入社したエンジニアです。
関わってきたシステム/プロジェクトはというと、ガラケー向けサイトの dwango.jp のシステムに新卒配属後
2009年の9月からニコニコ生放送に異動を皮切りに
ニコニコアンケート立ち上げプロジェクト、
そのあとは nicocas(2014年のあの5日程度で閉じたやつ)立ち上げ、
ニコニコのiPhoneアプリチーム、
そしてまた nicocas(2018年にリリースして最近ニコ生専用アプリになった奴)のiOSアプリ立ち上げ
そのあとまたニコニコのiPhoneアプリチーム。

とまぁいろんなチームに異動し様々なシステムに関わらせてもらいました(たらい回しともいう)。
で、今年の2019年4月でちょうど10年ということになります。なかなか長いですね。

なぜ今まで辞めなかったのか

退職エントリはだいたい辞める理由を書くものですが、
今までやめなかった理由というのもかいてみようかなと思います。

というのも流石に10年いるといろんなことがあってやはりまぁまぁひどい状況というのはそれなりに味わってきましたし、
実際後輩に「なんでこんな目にあってんのにやめないんですか僕だったらやめます!」って言われたことさえあります。
ぶっちゃけ2012年ごろには転職活動をしています。

そんな中辞めなかったの理由を思い返すと
一緒のチームで働いたエンジニアに優秀でかつ面白い人間が多かった、というのがあるなと思ってます。
ドワンゴに入ってくる新卒は優秀な人が多いんですが
特に2013年以降、mesoさんが人事になってから入ってくる新卒のレベルが一気に底上げされた印象があります。
ついこないだ入ってきた新卒の子に「もっと今はいい方法あるのにしらないんですか」とか
「今時こんなデプロイ方法します?」とか煽られるのは刺激的で本当に楽しかったです。

もちろん、若い子だけでなく自分より年上のエンジニアにも面白くて優秀な人が多かったです。
(特にk1さんやngtmさんには本当にお世話になりました)

なのでまとめていうと辛いことも多かったけど支えてくれる人たちに恵まれた、幸運だったということだと思います。
(もちろんここにかけない理由もあるんですがそれは飲んだ時にでも)

じゃあなんでやめたのか

じゃあなぜそういう人に恵まれながらやめたのかというと
シンプルな理由で「知り合いに面白そうな仕事に誘われた」からです。
自分に期待されていること、やらなければいけないであろうことを
それを放り投げて自分だけ面白そうな仕事をするってどうなのよという後ろめたさはあったんですが、

ニコニコアンケート時代の偉い人に面白そうな仕事に誘われたので転職しようと思ってます、と伝えたところ
「人間あっと言う間に歳を取る。面白そうな仕事があったらすぐにやるべきだ」
と言われたのは本当にありがたかったです。

就職活動中のITエンジニアへ

さて、もしあなたがコードを書くことにこだわりがあり、かつ悪ふざけが好きで
深夜の大学の研究室みたいな雰囲気が苦手ではないITエンジニアなのであれば
是非ドワンゴをおすすめしたいです。
ドワンゴ は前述したように技術が好きで面白い人が多く
配属ガチャがあるので100%の保証はできませんが、楽しく仕事できるんじゃないかなと思います。
僕自身そんな中で20代と30代前半を過ごせたのは幸運だったと思ってます。

もちろんいいことばかりではなく問題点もいくつかあります
(というか、あげようと思えばいくらでも挙げられるのですが)
その中で辞める際に一番気になったのが
主観ではありますがシニアエンジニアのキャリアパスが定まっていない、ということです。
僕が退職した際、エンジニアのキャリアパスはマネージャーかスペシャリストの2択でした(現状はわからない)

マネージャー以外の道があるのは素晴らしいことだとは思うのですが
マネージャでもスペシャリストでもないが
チームの中で重要な役割をはたしてるシニアエンジニアの評価がうまくできてないのではないか、という感があります。
ただ、これはドワンゴのみならず、IT業界全体の問題でもある気がしてますし、
そこは業界全体でよくなって行くんじゃないかな、行って欲しいなという楽観的な希望を持っています。

現職のエンジニアの人たちへ

最後に、ニコニコ/ドワンゴはもう終わりだ、組織として問題がある、みたいなのをよくネットで見ます。
僕は万年平社員だったし経営周りに携わってたわけではないのでそれはわかりません。

ただ、その中で一つ言えることがあって
それは現在のニコニコの開発系の部長陣(TD)は皆、
手段はどうであれ何かが起きたら真っ先に泥水をすする覚悟のある人たちである、ということです。
あの状況から黒字化させたということは
多分現場からみてキツイこと納得行かないこともあったと思います。
(もちろんなければそれに越したことはないのですが)
それは決して現場を軽視した結果ではなく
なんとかして会社を持ち直そう、物事をよりよくしようとしてなるべくしてなった結果だと思います。

そして10年でいろんな部署を回った感想として、
どんなところでも完全に理想的な場所(会社/組織)というのはあり得ず、
どこかで腹を決めて大きな泥の塊と戦わなければいけない時がくる、ということです。
(泥は負債コードだけでなく運用やらコミュニケーション、体制の問題だったりします)

その際、その泥と戦う時間が無駄だと思うのであればやめるのもいいでしょう。
そして僕と同じようにもっと面白いことが見つかればそっちにいくのもありです。
一方で泥と戦ってみるという選択肢もあると思ってます。
人生の時間の使い方をどのように決めるかは人の自由です。

辞めた僕から言える義理ではないんですが、なんとか頑張って欲しいと思っています。

P.S

なんかよくわからないのですが、エンジニアの退職エントリに最後ってみんな Amazonウィッシュリスト貼りますよね。
なんででしょうね?
退職したからプレゼントくれ、というのはちょっとおかしい気がします。

僕は今日が誕生日です。退職したからではないです。
というわけで誕生日プレゼントとしてウィッシュリスト貼ります。
誕生日からすぎたとしても全然OKです
よろしくお願いします。
https://www.amazon.co.jp/hz/wishlist/ls/30PJ2W3I7TZEH